ひとり情シス実態調査の詳細レポートを発表
~ZDNet連載「「ひとり情シス」の本当のところ」で
12回シリーズで詳細報告~
ひとり情シス・ワーキンググループは、従業員100名から500名までの独立系、大手企業グループ系の日本国内全ての中堅企業を対象に1673社より回答を得て「ひとり情シス実態調査」と「中堅企業IT投資動向調査」を実施した詳細レポートとその背景の実情を発表しました。
コロナ禍により「ひとり情シス」を取り巻く環境にも、今までにはない新しい変化が生じました。「ひとり情シス」の位置づけの変化、IT人員の増減、転職状況、スキル獲得状況、「ひとり情シス」タイプ、中堅企業のデジタル化への対応状況など代表的な12の事象の詳細情報に対し、追跡調査を実施し、ワーキンググループメンバーなどで討議検証した内容です。2021年1月27日に速報版として発表しましたが、今回はその詳細報告になります。
ZDNet - 「ひとり情シス」の本当のところ
今回の詳細情報を、ZDNet Japanの清水 博の連載「「ひとり情シス」の本当のところ」で2021年4月1日から5月27日まで12回シリーズで掲載して発表致しました。
中堅中小企業で、IT担当者が不在の「ゼロ情シス」状態から、初めて「ひとり情シス」を任命した企業や、経営層と「ひとり情シス」の相互理解が十分でない企業、ITやデジタルをより活用する為に自社の環境と比較検証したい企業などでご検証、ご一読頂きたい内容です。
■「ひとり情シス実態調査」詳細報告内容
第23回:実態調査で判明した「コロナ時代の新たなひとり情シス」の姿
2020年は誰にとってもさまざまな変化があったのではないでしょうか。2020年12月に実施した「ひとり情シス実態調査」と「中堅企業IT投資動向調査」では、新しいトレンドが判明した主要トピックスを紹介します。
第24回:ゼロから「ひとり情シス」、一人から「ふたり情シス」へ
今回の調査によると、従業員100~500人の中堅企業における「ひとり情シス」の割合は32.6%と微増。増減の変化を調べたところ、ここ数年では大きな変動は見られなかったものの、詳細に調べると、人員変化に新しい傾向が見えてきました。
第25回:ITベンダーからの転職が増えたひとり情シスの姿
「ひとり情シス」に対しては「ITに関する知識が低い」「社内での発言力が低い」「ブラックな職場や経営者に関心を持たれない」といった悲惨な状況をイメージする人も多いかもしれません。しかし、そのような認識をしているITベンダーの営業担当者が実際に「ひとり情シス」とミーティングをすると、痛い目に遭うことがあります。
第26回:SIerが不可欠なひとり情シス
今回の調査によると、中堅企業の81.3%がIT人材不足を感じています。日常的にやらなければならないことは多いですが、2020年はコロナ禍によるリモートワークの準備や事業継続計画(BCP)の策定など予期できぬ業務の対応に追われ、人員不足をより強く感じたことが顕著に表れていいます。
第27回:中堅企業のクラウドシフトが鮮明に
中堅企業の「ひとり情シス」は仕事が多く、従来のオンプレミス型のプロジェクトであっても、複数のプロジェクトを並行して実行するのはなかなか容易ではありません。一つのプロジェクトが数年がかりで終ってから次の案件に着手するというのが一般的です。そのため、クラウド化のニーズがあることは理解していても、なかなか着手できずにいますが、心境に大きな変化が見られました。
第28回:大企業の情シスがひとり情シスに興味を持つ理由
今回の調査では、ITベンダーで経験を積んでから「ひとり情シス」に転職する方の割合が可視化されました。これは、一つの「ひとり情シス」への潮流になっていくものと思えます。また、さらに多くの「ひとり情シス」転職予備軍が存在することが想定されます。
第29回:ひとり情シスはブラック職場なのか?
「ひとり情シス」を「過酷でブラックな環境だ」「経営者の責任問題だ」とあおるITベンダーのプロモーションを目にすることも多いです。決して全体に当てはまる話ではないので、このように喧伝されることに対して、健全にITを運用している「ひとり情シス」や経営者は落胆しています。
第30回:デジタル変革にはほど遠いひとり情シスの中堅企業
昨今発表されているデジタル変革(DX)の進行状況に関する調査レポートを見ると、大手企業でもDXには苦戦している様子がうかがえます。中堅中小企業ではさらにデジタル化が遅れているという現実が調査結果から判明しました。
第31回:「ジュニアひとり情シス」が2025年の崖を解決する?
「ひとり情シス」になるまでのストーリーはさまざまで、多様なタイプがあります。その中で、「ひとり情シス」経験3年未満の「ジュニアひとり情シス」。今回は、ITスキルの不足を認識している「ジュニアひとり情シス」の実状を報告します。
第32回:ひとり情シスか、ひとりヘルプデスクか
「ひとり情シス」が話題になったことで経営層が兼任や少人数のIT担当者に注目するようになり、増員されるようになった一方で、注目される内容が「ひとり」に偏っていて「情シス」そのものの認識が弱まっていることを危惧する声があります。
第33回:「シニアひとり情シス」候補も売り手市場
中堅中小企業によっては、定年制度を撤廃して熟練した技術者の雇用を続けるケースが増えてきました。大手企業を定年退職した方を採用してシニア社員として戦力化しているのも珍しくありません。このことは情シス部門でも同じで、大手ITベンダーなどで働いていた方が定年退職後転職して、中堅企業の「ひとり情シス」になることもあります。
第34回:最近、社長はひとり情シスと話していますか?
経営トップがITやデジタルの理解を高めていることから、いよいよ欧米企業のような時代が来ると思われるかもしれません。現実には、まだまだ障壁があるように思えますが、少しのヒントで大きく前進する可能性があることが、調査結果から示唆されました。この記事が「ひとり情シス」を抱える社長の目にとどまることを切に願います。